先日、ヒルダに俺の想いを告げてみた。
すると、彼女も俺の事を想っていてくれたらしい。
その時から付き合い始めるようになったが・・・
やはり、不安というものが俺をつきまとう。
俺は、本当に彼女を愛しているのだろうか。
ただクレアの代わりを求めているだけではないか、と。
just protect her smile
「静かなものね。」
俺の髪を撫でながら、ヒルダは呟いた。
だが、俺は返事もせずに目を閉じている。
「ヴェイグ?寝たの?」
彼女が近づくのを香水の匂いで察するが、それでもまだ目は開けない。
諦めたのか、彼女はそのまま黙り込んだ。
「いつまでも、一緒にいられたら良いのに。」
寂しげに言った言葉に思わず反応すると、
ヒルダは優しく微笑みかけてくれた。
「おはよう、ヴェイグ。それとも、さっきのは狸寝入りかしら?」
まんまと騙された。
どうやら、俺を起こすためにさっきの台詞を言ったらしい。
やはり彼女にとって、俺はまだガキなんだろうか。
「言っとくけど、あんたの事をガキだなんて一度も思った事ないわよ。」
・・・読まれていた。
単純バカなティトレイならまだしも、俺はそんなに心を読まれやすいのか。
心を読まれる、といえばクレアを思い出す。
あいつも俺の不安を取り除こうとしてくれていた。
そんなあいつだからこそ、命をかけても助けたいと思った。
俺は本当にヒルダの事を愛してるのかが分からない。
ヒルダには、クレアと似ているところがある。
知らないうちに、俺はクレアを求めているんじゃないのか?
だが、1つだけはっきりと分かることがある。
俺はヒルダを失いたくはない。
これを恋というのか、俺には分からない。
ただヒルダの中にあるクレアと同じ部分だけを求めているのかもしれない。
だが、ヒルダを命をかけてでも守りたいという気持ちだけは嘘ではない。
だから、彼女を守ることに専念しよう。
この気持ちが本物かどうかは、きっといつか分かるはずだ。
それまでは、俺が彼女の笑顔を守りぬいてやる。
―あとがき―
こんなのヴェイグじゃなーい!
と、お思いの方々、ごめんなさい。
書いた本人ですら、何をしたかったのか分からずじまい。(え?)
時期が明らかに可笑しいですよね。
どんだけ早く2人は恋に落ちたんだ、って話です。
み、見捨てないでくださいませ?(聞いてどうする)
<2005.4.30>
ブラウザバック、プリーズ