TORショッピング


〜サレ&トーマ編〜


「やっと、僕の出番だね。」

「・・・・・・」

「それじゃあ、皆待たせたね。僕によるTORショッピング、今日紹介するのはこちらだ。」

「・・・・・・・」


じゃじゃーん!


「あのマオ坊やが城を燃やしていた時に敷いていた赤い絨毯だよ。」

「・・・・・・・」

「ほら、彼が燃やした跡もちゃんと残ってるんだ。」

「サレ!貴様、このトーマ様を気絶させるとは!」

「おや、うるさいのが起きてしまった。」

「『うるさい』とはなんだ、『うるさい』とは!」

「今もうるさいじゃないか。」

「大体、タイトルも『サレ&トーマ編』と書いてある!」

「だからといって、君が出なければならないわけではないじゃないか。」

「しゃべらなかったら、客は俺がいるか分からんだろうが!」

「はい、この絨毯、今なら1300ガルドで販売するよ。」

「こら、無視するな!この劣悪なヒューマめ!」

「その言葉、そっくりそのまま返そう、ガジュマさん。」

「・・・・・・・」

「ごめんね、皆。この絨毯欲しい人は、ここに連絡ちょうだい。あとで、また連絡するよ。」


END



=収録後=

「おい、貴様。どこに電話をかけている。」

「どこって・・・もちろん、お客様に決まってるじゃないか。」

「何故だ。俺との勝負はどうした!」

「別に僕はするだなんて、言ってないけど?」

「なにぃ!?」

「君を相手にしてるくらいなら、コロコロ騙されやすいヒトで遊んでた方がマシだよ。」

「このぉ!!!」

「はい、もしもし。TORショッピングだよ。トーマ、お客様に迷惑はかけられないよね?」

「くっ・・・」

(サレが電話を終えるまで静かに待っている)

「そう、絨毯を買ってくれるのかい。ありがとう。でもね・・・」

(待っている)

「それだったら、こっちはどうだろう。」

(待っている)

「それにプラス・・・」

(待っている)



強制終了。






 ―あとがき―
さてさて、トーマが果たしてどのくらい律儀に待っていたのか。
タイトルバーをご覧くださいませ。
2005.09.07

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