「もう無理。先に寝てるわ。」


仕事から帰ってきたヒルダは真っ先に寝室へと向かった。






はだけた服







今日は朝から占いの依頼人に会いに行ってきた彼女は、
家に入るなり頭を抱え込んだ。


 「大分疲れているようだな。」


ヴェイグは煎れたばかりの紅茶をヒルダに手渡すと、隣に座り込んだ。


 「疲れたも何も・・・彼女、なかなか占いの結果に満足してくれなかったのよ。」

 「そんなに彼女の運勢は悪かったのか?」

 「逆よ。こっちが羨ましくなるほどすごく良かったの。」


帽子を脱いでふらつきながらも、ヒルダは歩いていくのでヴェイグはそれ以上しゃべらなかった。


 「もう無理。先に寝てるわ。」

 「ああ。」


おやすみの言葉の代わりに了解すると、彼女は真っ直ぐ寝室へと向かった。












ヒルダが眠りについて大分経ち、ヴェイグもそろそろ寝ようと思って寝室へと入った。
だが、そこにはあまりにも寝相が悪いヒルダの姿。
大人2人が横になれるはずのベッドは彼女が大の字で寝る事によって、占領されていた。


床に落ちた布団を拾い、静かにヒルダにかけ直そうと近づいたヴェイグは思わず固まった。
彼はヴェイグと色違いのパジャマを着て寝ているヒルダをじっと見つめた。
否、彼女のある部分に見入っていたのだ。


よほど疲れていたのか、胸のあたりのボタン1つしか止めておらず、
普段のヒルダの服装では見ることのない白い肌が大胆にも現れていた。

思わず白くて柔らかそうな肌に触れたいと思うヴェイグだったが、
寝込みを襲うのもどうかと理性を保とうとする。
しかし、触れてみたいと思わずにはいられない。
だが、寝込みを襲ったら、ヒルダに怒られるのは明らかだ。
もしかしたら嫌われるかもしれない。












堂堂巡りのヴェイグの思考にストップをかけたのは、ヒルダのくしゃみだった。









 ―あとがき―
ちょっとギャグっぽく。
と、いうよりヘタレなヴェイグさんなだけ?
その前に短すぎですね、このお話・・・
皆様はどう思います?
<2005.06.28>

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