『一緒に来ないか。』
さっきまで敵だったというのに、なんで仲間にしようとしたのか。
変な人、ておかしく思えても、何故だかすごく愛しく感じた。
「ねぇ、なんであの時誘ったの?」
いつでも彼の隣にいられるようになってから、ふと気になって聞いてみた。
だけど、いきなり質問をかけられたヴェイグは話がついていけてない。
「私達が初めて出会った後。なんで、敵だった私を仲間にしたわけ?」
思えば、あの時からヴェイグに惹かれていたのだと思い出しながら聞きなおす。
長い沈黙のあと、ようやく言いたい事がまとまったのか、ヴェイグは口を開いた。
「哀しそうだったからかもしれない。お前の笑った顔が見てみたかったんだ。」
それだけの理由?よく意味が分からないわ・・・
何年一緒にいても、この恋人が何を考えてるのか分からないのは困る。
だけど、照れてるヴェイグを見ていたら、何も不安に感じることはないと思えるから不思議だ。
自然とこぼれる笑みに、彼は微笑み返してくれた。
まさか、ヒルダに昔のことを聞かれるとは思わなかった。
『なんで、敵だった私を仲間にしたわけ?』
その答えにバカ正直に答えたら、いけない気がしてごまかした。
『お前の風に揺れる長い髪が、クレアを思い出させて安心できたからだ。』
第一印象
―あとがき―
ちょっとタイトル入れる場所をアレンジ♪だって・・・ねぇ?
最後まで読んだ皆様もお気づきのように、「クレアを求めて」ヒルダを誘ったわけで。
なので、「あくまでも『第一印象』ですよ」ってな感じで。(どんな感じだよ)
・・・これって、お題に沿ってるんでしょうかね?(苦笑)
<2005.07.05>
ぶらうざでお戻りくださいませ。