はぁ・・・
誰かに聞こえてしまうほどサレは退屈していた。
「何か面白いことでもないかな?」
小さな風の渦を弄びながら呟き、窓から外を眺めてみる。
しかし、霧の濃い町であるバルカを見渡すことは出来ず、何も見えない。
再度、つまらなさそうにため息をついてしまった。
別にトーマをからかって遊んでやってもいいけど・・・もう飽きたんだよね。
ワルトゥはからかっても面白くは無いし・・・
ミリッツァは・・・僕に反応すらしないからなぁ。
先が見えない風景を未だに見つめながら、サレは考え始めた。
何か面白いこと、ないかな。
「失礼します、サレ様。ジルバ様よりの命でございます。」
ノックもせずに入ってきた兵士に少し怒りを感じ、手中にあった渦を彼に取りつかせる。
ここで殺せないのが残念だと感じながら。
「で?何の用件かな?」
「は、はいっ。ジ、ジルバ様が、トーマ様を連れて、す、すぐに邪魔者を排除せよ、と、とのことです。」
邪魔者・・・ね。ということは、そいつを殺しても構わない、てことだ。
どうやって苛めようか、と先程までの顔とは打って変わって不敵な笑みを浮かべた。
退屈をしていたとは思えないほどに。
「分かったよ、行ってくる。だけど、君はどうしようか?このまま開放しても面白くないよね。」
相手の返事も待たずに再びフォルスをコントロールすると、
すぐさま兵士は激痛に悶え苦しんだ。
「体の骨の3本や5本ぐらいは折っても、平気だろう?」
これで退屈しのぎにはなったかな、と心の中で思いながら、
任務に出かけるべくパートナーを探しに出て行った。
―あとがき―
初サレです。とあるサイトでの絵を見て、思わず衝動で書いてしまいました。
だからネタを練っていないので、すごく短いのですが。
その前に、タイトルすらないのですが。(あっはっは、て笑い事じゃない?)
参考にした絵はこちらです。
この作品はですので、絵を書かれた央城るつ様へ贈りたいと思います。
<2005.06.29>
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